抽象にひたる歓び Lee Krasner@バービカン
これも覚書。
しかし書いてないとどんどん忘れていく。
その時に感動してもあとで思い返すと結構覚えてない。
最近はもっとたくさん展覧会やギャラリーに行こうと思って
旦那さんとART PASS*1 なるものを購入して大活用している。
特に自分の知らないこと、今まで興味を持ったことの無いものも
積極的に知ろうと思って。これはそのいい例。
今まで抽象画?は?って感じだったから。見方がわからない、というか。
これはバービカンセンターのメンバーズイベントで見に行った展覧会。
リー・クラズナー。
「アブストラクト・エクスプレッショニズム」抽象表現主義というらしい。
有名なのはリーの夫でもあったジャクソン・ポロック。
ジャクソン・ポロックは知ってたけどリークラズナーについての知識は皆無だった。
個人的に抽象画はわかりにくいと思っていた。
でも「わかりにくい」ってどういうことだろう。見方がわかりにくいって
言うこと?他人に説明できないからわかりにくいって言うこと?
美術の授業で鑑賞する訳でもなく、美術批評家のようなコメントを
書く訳でも無いのに自分で「わかりにくい」という壁を作っているなと
言うのが1番の気づき。
こないだドロテアタニングの展覧会で彼女のシュールな絵よりも
抽象的な絵の方に惹かれたので抽象画もいいなと思ったのもきっかけ。
実際絵の前に立つと圧倒された。
言語中枢を使わずに感覚に体を委ねる心地よさ。
色が体を通ってくるような感じ。
Living Colourと副題がついてるようにテーマは色。
彼女の人生に合わせて色が変わっていく、形が変わっていく、表現方法が
変わっていく。
ポロックが不慮の交通事故で亡くなった後の絵は
明けることのない夜のような絵だし(実際に不眠症だったらしい)
喪失から立ち直って描き出した絵は色彩の爆発、飛び出して来たような色。
"Painting is a revelation, an act of love... as a painter I can't experience it any other way"
I EMERGED AGAIN INTO THE LIGHT
AND COLOUR I THINK THAT'S LIKE LIFE
これを書きながら坐禅会に来るノエルから聞いた公案を思い出した。
Not knowing is most intimate
わからないままに、やってみよう。
知らない状態も楽しもう。
何が出てくるか、待ってみよう。
何でもかんでも急いで決めてかからないように。
ゆるいスペースに佇んでみよう。
抽象的に。曖昧のよさを味わおう。
変化を楽しもう。
また絵を描き出してみてもいいかも!
*1:これは年間70ポンドぐらいでメジャーな展覧会などが半額になるパス