迷いと決断(仮)
これまでの人生で色々な選択をしてきたけれでも「迷いなしの決断」と「迷いに迷った決断」と何が違うのかなと思う。17歳で迷い無しに大学に行かないと決めた時と40で迷いに迷って大学に行くことにした時について思い返してみた。
17歳の迷い無き容赦無き決断
「アホらし・・・大学なんか行っても意味ないんちゃうか!?(独り言)」
大学に行かない決断は一晩で決まった。徹夜で見た「朝まで生テレビ」(だったはず、夜中の討論番組)テーマは「これからの大学を考える(不確か、なんせ30年も前の話だから)」志望大学の教授が出演してたからまあありがたい言葉でも聞いて少しでも受験勉強の気合いになればと思って見たものの、お偉い教授達のお粗末な意見と大人同士の討論のレベルの低さにがっかりしただけだった。
17歳の多感で衝動的な脳みそに迷う余地はなかった。もちろん入試にも受かってもない(希望国立大やし、受かるかどうかもわからん)大学に行った訳でもないのに、高飛車に勝手に大学教育に愛想を尽かして下した結論は
「自分で勉強した方がまし」
外大で英語の勉強したかったからとりあえずイギリス*1 に行こうと決めた。
進路相談では「大学には行きません、イギリスに行きます」とだけ伝えた。
「留学か?」「いやうちそんなお金ないんで、遊学です」
次の日即バイトを見つけて働き出した。周りが受験勉強に明け暮れる中、学校が終わると毎日夜遅くまでバイト。自分のしたい事のためだったからとにかく楽しかった。
ネットがまだなかった時代*2 、どこから調べてきたのかボランティア留学という語学留学と英国の施設で仕事しながら日常会話を学ぶというプログラム*3 を見つけて早速申し込み、イギリス英語のレッスンも始めた。
貯金達成には1年ほどずれが出て一浪と同じ年齢になったけど19歳で知り合いもいないイギリスに一人で来てただひたすら勉強に励んだ。*4
40歳からの迷いありの決断
「今更大学に行ってどうなるの?」(同僚の言葉)
・・・「うーん。確かに、ま、そうやけど」
周りからの反応にめげそうになり決心が緩みそうになったのでそれからは水面下で動いて目出度く大学に入学。*5 その後4年間社会人学生として勉強した経験はかけがいのないもの。今でも思い切って決断してよかったと思う。
17の時の大学に行かないという決断に比べるとそれから20年以上経った後の「大学に行こう!」という決断には時間がかかった。したいのに迷う、行きたいのに言い訳を見つける。なぜだろう?
年を取っていたから?周りを気にしてたから?若い人達に混じって勉強する自信がなかった?それとも何かを「しない」ということと「する」ことの違い?
いや多分、「軸」が違うんだと思う。
決心の、決断の、判断の。40で大学に行こうと思った時には周りの事を気にしてないつもりでもかなり気にしてる自分がいた。
よく若い頃のやんちゃを思い出して「よう恥ずかしげもなくあんなことできたわ、今やったら絶対できへん、ほんま若い頃はあほやった」なんて言う人がいるけれども的外れな感想じゃないかと思う。若い時の「恥ずかしげの無さ」、潔さ、向こう見ずさ、いい加減さ、 冒険心、遊びココロがあったからこそ出来た決断もたくさんあると思う。
今となって思うこと。
決断が難しいときは決めない。迷う時は無理に決めずに寝かせる。あと、他人の意見は実はあまり聞かない方がいい。
迷いは外から、決断は中から、それを見極める事、それが大事。超シンプル。
人生まだまだ長いからこれからどんな迷いがあってどんな決断をしていくのか楽しみにして生きていきたい。
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